写 真   高 梨 廣 孝








アフリカ大陸の南東、インド洋に浮かぶ魅惑の島、マダガスカル。日本の1.5倍の面積をもつマダガスカルには独自の進化をとげた多数の生物がすんでいる。植物は約1万1.000種、陸上の哺乳類は約140種、カメレオンなどの爬虫類は約360種が、この島にしかいない固有種で「生物多様性のホットスポット」と呼ばれる重要地域の一つとなっている。特にユニークなのが、キツネザルと呼ばれる霊長類の仲間で、101種類いるすべてがマダガスカルの固有種だ。近年、商業目的の森林伐採や農地開発などによって、森林のほぼ90%が既に破壊され、キツネザルは101種類中90種が絶滅の恐れがあると言われている。童話「星の王子さま」で有名なバオバブの中にも、マダガスカル固有種で、絶滅危惧種とされているものもある。2009年1月に発生した反政府勢力による暴動や大統領の追放などの政情不安によって国内政治が混乱し、先進国からの援助がストップしたことが環境破壊に拍車をかけている。2006年10月、この魅惑の秘境を訪ねる機会を得たので写真によってその一端をレポートする。
                          (高梨廣孝) 
 
  この島でよくみられる “旅人の木” 



「白く光る砂浜」 島の北部 ヌ・シベ の海はサンゴ礁が美しい




 
「ワオキツネザル」 尾が白と黒の輪をつなげたような模様。朝日に向かって日光浴をするのが日課。 ベレンティ保護区




 
「エリマキキツネザル」 パンダのように白と黒の毛で覆われた美しいキツネザル。絶滅危惧種。  ペリネ自然保護区





 
「カメレオン」左右別々に動く目、体の長さほども伸びる舌、刻々と変化する体の色、カメレオンは不思議に満ちた生き物である。カメレオンパーク





「漁村の子供たち」 元気で人懐っこい子供たち  ムルンダヴァ






「レッド・ツインギー (針山)」 無数の細い尖塔が立ち並ぶ不思議な景観、何万年にも及ぶ雨や地下水の浸食により出来上がった針山。
アンカラ特別保護区




 
「ジャカランダ」 紫の桜と謳われるジャカランダは、その華やかな青紫の花が咲き誇るのは10月下旬である。 首都アンタナナリヴォ





「夕日に映えるバオバブの樹」 世界中の9種類のバオバブのうち、8種類がマダガスカルで確認されている。 ムルンダヴァ近郊







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作成 2014.10.18 長尾